2022年12月17日・24日・31日のラジオ在宅NOWの放送のご案内です。
2022年12月のテーマは11月に引き続き「在宅医療における孤独とその対処法について-4」です。今回は12月前半のお話です。
在宅医療の診療時間は、もちろんお話しを聞くようにはしていますが、仮に1時間以上この方の話しを聞いてあげても、この患者さんの心の乾ききった気持ちは満たされないと考えました。
つまり、在宅医療だけで人の孤独を埋め尽くすのは難しいと言う印象をすごく受けました。それなのでヘルパーさんや訪問介護をいれることでいろいろな話し相手を増やすことにしました。
しかし、その方と私は7年のお付き合いがあり、いろいろな思い出もあり「自分に話しを聞いてほしい」と言うお気持ちが強い方でした。そういった場合、どうお付き合いしていくのかが頭を悩まります。自分が長く話しを聞くのが正解かも知れませんが、時間には限りがあります。
一通りの診療が終わり帰ろうとすると「え、先生もう帰っちゃうの?」と、もう一度お話しを聞き再び帰ろうとすると「もう帰っちゃうの?」となります。どうしたら、この人の心の不安や孤独を解消できるのか、そこを考えると難しい部分もあります。なるべく訪問回数を増やし、声かけをする回数を増やすしか方法はないのかなと思っています。
私の場合、一般的な在宅診療に比べて訪問の回数が多いかと思います。通常なら原則二週間に一回の訪問となりますが、上記の患者さんのような場合、私は週3~4で訪問をしています。その理由は孤独や不安に対して、その人の精神がどうなってしまうかわからないからです。
人間は体だけの病気が病気ではなく、精神や認知症などと肉体的な病気がかけ離れている訳でもありません。そうなると統合的に診る必要がある。よく言われることで薬物治療だけでは限界があり、環境調整をしなさいと言われています。孤独にしない=環境を変えるとなるのも、医師として大切なことだと思います。(続きはラジオを聴取ください)
POINT
詳しくは下記のリンクよりご聴取ください。
「在宅医療における孤独とその対処法について」2022年12月(後半)の放送
『ラジオ在宅NOW』FM西東京 ラジオライブラリー
この番組は、当院の院長 松原清二が日頃医療の現場で感じることを話し、在宅医療に対しての理解をより深めて頂く番組となります。第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします。
放送日
2022年12月17日・24日・31日(土)放送分 | FM西東京 84.2MHz