2023年8月19日、26日(土)のラジオ在宅NOWの放送のご案内です。
2023年8月のテーマは7月に引き続き「気温上昇!熱中症対策について(4)」です。
気温上昇!熱中症対策について(4)
熱中症対策について、今までの話を総じると
- 環境調整が必要
- 日頃のトレーニングが必要
- 梅雨明けの時期が一番注意
です。
熱中症による搬送者数のデータを見ると、8月が最も多いのですが、グラフで見ると急激に暑くなった時期にいっきに増える傾向があります。
気温が前日まではあがらず、翌日にいっきに上がった時など、暑熱純化になれていないことが言えます。
では日頃どうしたらいいの?となりますが、外出の際には日傘をさすとか、紫外線カットをするなどの対策をされると良いです。また、室内では汗のかきやすい薄着でいることなどが熱中症対策になります。
水分補給は多少の塩分も補わなくてはダメです。
昔、都立病院に勤務していた頃、ある島へ派遣で行ったことがあります。そこの猟師さんは血圧が高かったので「塩分の取り過ぎはよくないですよ」と伝えたところ、「塩分を多くとらないとこの仕事は倒れてしまう」と答えられたことがありました。
ですので、塩分は取り過ぎはよくないですが、夏の汗を多くかく季節は塩分も外へでていくので、不足した分を補うことが大切です。
水だけだと体内のナトリウムが薄まるため、低ナトリウム血症で痙攣がおきてしまうことがあります。そこでお勧めな飲料をご紹介します。
ポカリスエットなどのスポーツドリンクと経口補水液(オーエスワン)を比較すると、経口補水液のほうがナトリウムは多く含まれます。炭水化物についてはスポーツドリンクのほうが多く含まれます。
汗をかきやすい場合(塩分が多く排出される)は経口補水液を積極的にとることです。スポーツドリンクも悪い訳ではありませんが、適量以上(1日3リットルなど)に飲み続けることで高血糖症になられた方がいますので注意が必要です。
次に熱中症になりやすい人は、高齢者の方や皮膚にいく血流そのものが少ない方、つまり汗をかきにくい方々です。他には心臓疾患をお持ちの方は、暑さに晒されると熱中症になりやすいので要注意です。
昨今では熱中症は災害レベルと言われていますので、常日頃、予防や対策をしていないといけないのではないでしょうか。また、クーリングシェルターと言い、行政が冷房の効いた部屋が開放している場所があります。そういったところで涼むのも良いのではないでしょうか。
また、若い人の場合もコロナ禍の影響で運動不足により、発汗する機会が少なくなっていますので、日頃から運動不足を解消するなどトレーニングをして暑熱純化に対応できる体にしたほうが良いと思います。
(音声でお聞きになる方は下記のラジオを聴取ください)
icon-external-link 「気温上昇!熱中症対策について(4)」2023年8月(後半)の放送
icon-external-link『ラジオ在宅NOW』FM西東京 ラジオライブラリー
この番組は、当院の院長 松原清二が日頃医療の現場で感じることを話し、在宅医療に対しての理解をより深めて頂く番組となります。第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします。
icon-microphone 放送日
2023年8月19日、26日(土)放送分 | FM西東京 84.2MHz