2022年 4月16日、16日、30日(土)のラジオ在宅NOWの放送のご案内です。
2022年4月のテーマは3月のテーマに引き続き『ふじみ野市 在宅医たてこもり事件について考える』です。今回は4月後半のお話です。
この事件は2022年1月に埼玉県ふじみ野市で起きた、在宅医の鈴木純一さんらが散弾銃で発砲され死傷した事件です。
捜査関係者によると、男の母親(92)が事件前日の26日午後に亡くなり、鈴木さんらが死亡を確認した。男は鈴木さんらを名指しで指定して「27日午後9時に焼香に来てほしい」と言い、母親が利用していた在宅クリニックの鈴木さんら関係者男女7人が自宅を訪れると、「生き返るはずだから心臓マッサージをしてほしい」「助かるはず」と頼んだ。
死後1日以上が経過していたため、鈴木さんが丁寧に説明して断ると散弾銃を取り出して鈴木さんに発砲。理学療法士の男性(41)も撃ち、医療相談員の男性に催涙スプレーを噴射した。さらに別に医療相談員にも向けて発砲した。
POINT今回は私自身が在宅医師として、残念ながら在宅診療を継続できなかったケースについてお話しをします。僕の場合、体も結構大きいからか直接的な暴力の経験はありません。但し、生活環境などの問題で在宅診療を継続できなかったケースはあります。
具体的には70代(男性)の患者様宅で、家の中にはゴミがかなり多くゴミの間からは鼠がでるような状態でした。ケアマネージャーさんに協力していただき、部屋を少し片づけ、ある程度は診察できる状況にはなりましたが、部屋の中にいた鼠は今だに診察中に歩き回る状況です。
老人保健施設に三カ月間はいっていただく間に、ゴミ処理などをすることを患者様に同意していただこうと思いましたが、残念ながらこの同意は得られませんでした。
環境の改善がされないことで、医療従事者が感染してしまうケースがあるため、こういった患者様の場合、在宅診療を継続することは困難と言う結論に達しました。
詳しくは下記のリンクよりご聴取ください。
「ふじみ野市 在宅医たてこもり事件について考える」2022年4月(後半)の放送
『ラジオ在宅NOW』FM西東京 ラジオライブラリー
この番組は、当院の院長 松原清二が日頃医療の現場で感じることを話し、在宅医療に対しての理解をより深めて頂く番組となります。第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします。
放送日
2022年 4月16日、16日、30日(土)放送分 | FM西東京 84.2MHz