2023年3月18日、25日(土)のラジオ在宅NOWの放送のご案内です。
2023年3月のテーマは「在宅医療における患者さんの要望にどのように応えるか!(2)」です。今回は(3月後半)のお話です。
在宅医療における患者さんの要望にどのように応えるか!(2)
患者さんの容態が入院を要するようになり急変した場合「家族内でどういった話し合いが必要か」を今回はお話しします。
最近、主流の考え方ではアドバンス・ケア・プランニング(ACP)と言うものがあります。自分の終末期を迎えることについて予め話し合いをしておきましょうと言うことです。
人生の各段階で話し合うことは、すごく重要ですが、決断をすることはかなり難しいです。例えば「絶対に入院はしない!」と言っていた患者さんでも、本当に体が苦しくなれば考え方も変わります。
状況や家族環境など、そういった面も含めて、柔軟に考えていくと言うのがアドバンス・ケア・プランニング(ACP)です。患者さんの意思決定支援については、つつみこむような感覚で接していかないといけないと思っています。
なかなか、健康な時にはそういった話し合いもできません。その患者さんの意思が基本です。
血液疾患や白血病などで慢性的な輸血が必要なケースもありますが、当院では在宅医療ではあまりやらない輸血もしています。対象は終末期を迎えた患者さんが多いですが、輸血をすることで症状は緩和されます。
在宅医療でもできる医療体制を整えることで、少しでも患者さんが家にいたいと要望を聞いてあげることが、在宅医療の医師として思うことです。
認知症の患者さんの場合、本人の意思決定ではなく家族の意向となりますので、そういった場合には「認知症じゃなかった頃はどうお考えでしたか?」と聞いてあげることにしています。
できるだけ、患者さんには治療選択肢を選んでもらい、その中から患者さんの希望する治療を選んでもらいます。例えば、肺炎一つにしても、入院や点滴治療をするしない、点滴の中でも栄養治療をするしない、飲み薬だけの治療、基本的に延命を希望しない方などいろいろ選択肢はあります。
次回は未来の想像についてお話しをします。
(音声でお聞きになる方は下記のラジオを聴取ください)
icon-headphones 詳しくは下記のリンクよりご聴取ください。
icon-external-link 「在宅医療における患者さんの要望にどのように応えるか!(2)」2023年3月(後半)の放送
icon-external-link『ラジオ在宅NOW』FM西東京 ラジオライブラリー
この番組は、当院の院長 松原清二が日頃医療の現場で感じることを話し、在宅医療に対しての理解をより深めて頂く番組となります。第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします。
icon-microphone 放送日
2023年3月18日、25日(土)放送分 | FM西東京 84.2MHz