2023年7月15日、22日、29日(土)のラジオ在宅NOWの放送のご案内です。
2023年7月のテーマは「気温上昇!熱中症対策について(2)」です。
気温上昇!熱中症対策について(2)
僕の場合、訪問診療ですので御高齢の人が対象になりますので、高齢の方の熱中症についての特徴をいろいろな面から話しをしていきたいと思います。
ご自宅へ行き往診をすると、部屋にはいると、医師の私でも暑さから軽い頭痛になることもあります。そういうことから熱中症の素地は物凄く多いです。
国立環境研究所などのデータの中に「2010年、東京都における熱中症患者の発生場所」が書かれています。
熱中症になる場所は、41%が住宅内と記載があります。さらに、そのうち65歳以上の方が72%も熱中症にかかっているのです。
このデータは実際に私が往診していても「これは暑い。15分もすると辛い」と言う状況がそのまま反映しているように思います。
高齢者になると「寒い、寒い」と言う傾向があります。まわりの人が良かれと思ってクーラーをつけても、なかなか思った通りにはなりません。
さらにこのデータの中では熱中症のある調査をしています。
熱中症について調査(国立環境研究所)
※調査対象
- 60代 4割
- 70代 4割
- 80代 2割
- 集合住宅と戸建ては半々の割合
- 築年数25年以上
集合住宅の外気温と室温の差が書かれています。外気温は昼12:00に36.4℃、朝4:40になると24.1℃まで下がりますが、集合住宅の室温の場合、朝でも30.7℃と気温が下がっていないことが記載されています。
つまり、集合住宅は室温が下がらない傾向があります。また、集合住宅を階別にみると最上階と中間階では、最上階のほうが室温が高くなる傾向があります。
集合住宅の最上階の室温が最も高い
こうなる原因は建築材料にもよります。断熱材が不十分だと熱がこもりやすくなるからです。
こういった住居環境下では「夜は日がでていないから涼しいはず」と思い込むことで熱中症になってしまうケースがあります。室温を確認しクーラーをこまめにつけて室温管理をされたほうが良いでしょう。
(音声でお聞きになる方は下記のラジオを聴取ください)
icon-external-link 「気温上昇!熱中症対策について(2)」2023年7月(後半)の放送
icon-external-link『ラジオ在宅NOW』FM西東京 ラジオライブラリー
この番組は、当院の院長 松原清二が日頃医療の現場で感じることを話し、在宅医療に対しての理解をより深めて頂く番組となります。第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします。
icon-microphone 放送日
2023年7月15日、22日、29日(土)放送分 | FM西東京 84.2MHz