2023年9月2日、9日(土)のラジオ在宅NOWの放送のご案内です。
2023年9月のテーマは「多い?少ない? 在宅看取り率について(1)」です。
多い?少ない? 在宅看取り率について(1)
今日は役所に提出する関係から在宅看取り率についてお話ししたいと思います。在宅看取り率とは、当院で関わった患者さんがどのくらいご自宅で亡くなったかと言う割合です。
たまたま、雑誌の中で、江戸川区の在宅医療の医師さんが在宅看取り率について掲載されているのを見て、こういったお話しをしても良いのかと思い今回お話しをしようと思いました。
日本の場合の在宅看取り率は2002年で13.3%です。最近は15%以上とも言われています。但し、諸外国(スエーデン、オランダ、フランス)と日本を比べて見ると日本は少ないのがわかります。
諸外国の在宅看取り率2002年
- スエーデン 51%
- オランダ 31%
- フランス 24.2%
- 日本 13.2%
但し、高齢化率(2005年)で言うと日本は20%でスエーデンが17.3%なので、超高齢化社会では日本がトップなのです。
在宅での終末期はご本人、ご家族の「家で亡くなりたい」と気持ちがないとなりたちません。平成16年の終末期医療の調査報告書では、自宅療養を希望する人は58.8%で、最後まで自宅療養を希望される方は10.5%となっています。
これを自分の立場に置き換えてみると、医師である私は家が良いと思ってます。「パーソナリティのひろこさんはどうですか?」(ひろこさん)「理想は自宅が良いと思いますが、現実を考えると家族に迷惑をかけてしまうのでは?と言うこともよぎります」。
医療的な手間がご家族で賄えるなら、自宅と終末期を迎えたいと言う方が増えると思います。但し、病院なら看護師がやることを、ご家族がやることになります。
大切なのはご家族が協力することですね。そして、在宅の医師や訪問看護者が、ご家族に対処方法を教えてあげることも大切だと思います。
在宅でのリスクは、患者さん目線からすれば、看病してくれる家族に迷惑をかけてしまうことや、緊急処置に不安があることも言えます。
(音声でお聞きになる方は下記のラジオを聴取ください)
icon-external-link 「多い?少ない? 在宅看取り率について(1)」2023年9月(前半)の放送
icon-external-link『ラジオ在宅NOW』FM西東京 ラジオライブラリー
この番組は、当院の院長 松原清二が日頃医療の現場で感じることを話し、在宅医療に対しての理解をより深めて頂く番組となります。第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします。
icon-microphone 放送日
2023年9月2日、9日(土)放送分 | FM西東京 84.2MHz