2023年4月15日、22日、29日(土)のラジオ在宅NOWの放送のご案内です。
2023年4月のテーマは3月から引き続き「在宅医療における患者さんの要望にどのように応えるか!(4)」です。今回は(4月後半)のお話です。
在宅医療における患者さんの要望にどのように応えるか!(4)
これまで過去の放送(1~3)で、患者さんの意思・ワガママを支えると言うことで、その根底は何なんだろうかと言うことです。最近、平均寿命と言うのは毎年報告されますが、普通に運動したりショッピングに行けたりする健康寿命と言うものがあります。
今回は、平均寿命から健康寿命を差し引いた差について考えてみたいと思います。何らかの病気で外に行くことができない、体の自由が効かなくなるなど、所謂、介護療養期間において、その期間、心を豊かにするために在宅医療はあるのではないかと思うのです。
例えば僕の患者さんでは、外来に行って半日ががりで病院に行き、逆に調子が悪くなってしまい3日間寝込んでしまった方がいます。このように外来通院することで、お辛い思いをするのでしたら、基本は在宅医療を使って介護療養期間を豊かなものにしたほうがいいじゃないかなっと思います。
「豊かにするとはどんな気持ちでしょうか?(ひろこさん)」
外来通院することで、待ち疲れ、行き疲れをしないことが重要だと思います。例えば採血のブースで2時間待ち、エコーで30分待ちなど、多くの方にとって病院は半日から一日かかるイベントになりがちです。
この中で、介護療養期間の患者さんには特に体力的にも厳しいのではないかと思います。実際に在宅の患者さんにも「体力的に厳しい」と言われる方が何人もいらっしゃいます。
但し、高齢になっても動いたほうが良いのは間違いありませんので、すべてを在宅医療に切り替えたほうが良いと言う訳ではありません。外来に行っても疲れないような人なら問題ありませんが、外来に行くのがしんどい方などは在宅医療に切り替えるほうが豊かな生活を送れると思います。
患者さんの中には、在宅医療と介護がセットになることで「介護」と言う言葉を嫌う方もいらっしゃいますし、外来と言う場が好きな方もいらっしゃいます。そういった方針までは口をはさむことではありませんが、本当に大変そうな患者さんの場合には「在宅医療で良いのでは」と思うこともあります。
「自分が在宅医療や介護を頼むタイミングも、どのタイミングかがわかりずらい気がします。(ひろこさん)」
在宅医療を自分からお願いしますと言う方は少なく、ほとんどの方が病院やケアマネージャーさんからの依頼です。自分で判断する基準はどこかなと考えると、結局、主観的な話になりますが、
- 外来への通院が辛い
- 体力的に自信がなくなってきた
- 自分の症状が変わりやすい
具体的には、癌で痛みのケアが頻繁な患者さん。緩和ケア外来の場合、最短でも二週間に一度の診療になるため、まめに診療ができる在宅医療のほうが向いている気がします。在宅の場合、症状により週2~4程度往診にいくこともありますので。
やっぱり、医師として患者さんの辛い症状は心が痛みますし、何とかしたいと言う気持ちが根底にありますので、それはマメに往診します。
(音声でお聞きになる方は下記のラジオを聴取ください)
icon-headphones 詳しくは下記のリンクよりご聴取ください。
icon-external-link 「在宅医療における患者さんの要望にどのように応えるか!(4)」2023年4月(後半)の放送
icon-external-link『ラジオ在宅NOW』FM西東京 ラジオライブラリー
この番組は、当院の院長 松原清二が日頃医療の現場で感じることを話し、在宅医療に対しての理解をより深めて頂く番組となります。第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします。
icon-microphone 放送日
2023年4月15日、22日、29日(土)放送分 | FM西東京 84.2MHz