2023年10月21日、28日(土)のラジオ在宅NOWの放送のご案内です。
2023年10月のテーマは9月から引き続き、在宅での看取り「在宅で看取るということの意味」です。
在宅で看取るということの意味
これまでは、自宅での看取り率「多い?少ない? 在宅看取り率について(1)~(3)」についてのお話しをしてきたのですが、今回は自宅で看取る意味についてお話しをしたいと思います。
人が亡くなる場合には、日本では病院か自宅か介護施設と言ったところになってくると思います。病院も分けると一般病院やホスピスと言う形になります。
遺族によるホスピス・緩和ケアの質の評価に関する研究
最後に亡くなられた場所と、ご本人が亡くなる時に希望した場所がグラフ化されているのですが、死亡した場所で希望した場所が一致した場合の満足度には、GDI:Good Death Inventory) 遺族による看取りのケアのプロセス・アウトカムの評価尺度と言うものがあります。
これが一致した場合には、遺族の方が約5割と言う満足度になります。大切なのは最後に療養して亡くなる場所が、ご家族、ご本人が納得した場所で迎えられるのが満足度が高いと言う結果がわかっています。
当院での在宅看取り率94%が、はたして患者様にとって満足だったのかを考えて見ると、「多い?少ない? 在宅看取り率について(2)」で話した患者さんへのアンケート(人生の最後を過ごしたい場所)結果をもとに、できる限り患者さんの意向に沿った形をとるようにしています。
患者さんよって、ご自宅で最後まで、療養は自宅で最後は病院、療養は病院で最後は自宅など希望する方は人により様々ですので、できるだけ患者さんの困っていることを解消することを努めています。
緩和ケアについての麻薬、鎮静剤などの治療が在宅医療では不安が思われている面もありますが、緩和医療は病院でも在宅医療でも変わりません。
ご本人、ご家族が一番最後を迎えたい場所で看取られえることが満足につながると思います。「本人が一番それが良かった」と言う思いは、すでに故人には聞けませんので難しいことです。
ですが、生前のご本人の意向、ご家族の意向の総意であれば、それは満足度につながると思います。人の最後は本当に大切です。
マザー・テレサの言葉にこんな言葉があります。
99%が不幸だとしても、最後の1%が幸せならば、その人の人生は幸せなものに変わる。
私が医療従事者として関わってるのがこの1%の部分となります。だからこそ、そこの部分に関して今後も頑張っていきたいと思っております。
(音声でお聞きになる方は下記のラジオを聴取ください)
icon-external-link 「在宅で看取るということの意味」2023年10月(後半)の放送
icon-external-link『ラジオ在宅NOW』FM西東京 ラジオライブラリー
この番組は、当院の院長 松原清二が日頃医療の現場で感じることを話し、在宅医療に対しての理解をより深めて頂く番組となります。第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします。
icon-microphone 放送日
2023年10月21日、28日(土)放送分 | FM西東京 84.2MHz