高齢者とペット(在宅診療NOW 2026年10月)

高齢者とペット(在宅診療NOW 2026年10月)

患者さん宅に行くと、全力でワンワン吠えてきたり、足元に突進してきたり、中には身体ごとスタッフの背中にまるのりしてくる犬までいます。

私やスタッフも犬好きなので、たまには患者さんより先に犬のお腹をなでなでしてから、診察することもあります。

ご家族の方は犬の散歩もし、健康的な生活をされています。そこで、今回は犬を飼うことと健康について文献的考察をしてみます。

まつばらホームクリニック院長 松原清二
理事長 松原 清二

令和8年7月の国立環境研究所からの報告によれば、約1万1200人を対象に、

  • 犬を飼っている群
  • 飼っていた群
  • 飼ったことがない

群、の3つの群に分け、7.5年間の大規模疫学調査を行いました。

すると興味深い結果としては、現在犬を飼っている群は飼ったことがない群と比べ、要介護認知症になるリスクが48%低くなり、犬を飼うことが介護抑制に効果的であることが分かりました。

また、犬と生活をすると医療費の支出は下がりませんが、介護費の支出が4年間で約6千億円近く下がるともいわれています。犬を飼うこと自体が、認知症予防や日常生活の質の低下の予防につながることになります。

このことから、以前、孤独は認知症や病気のリスクになるとお伝えしましたが、人だけではなく、犬もやはり家族の一員だからこそ人に安心感を与え、人の孤独を癒やすということは確かだといえそうです。

私も家に帰るたびに、我が家の黒パグにささみジャーキーのおねだりのために本気で吠えられ、たまには手加減してほしいのですが、(まあ癒やしだよな)と改めて意識し、今後は嫌な顔をせずにジャーキーを気持ち良くあげたいと思います。

タウン通信 まつばらホームクリニック

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