「フレイル予防における食生活について(2)」ラジオ在宅NOW 2025年7月のテーマ

フレイル予防における食生活について(2)

2025年7月17日・24日・31日(土)のラジオ在宅NOWの放送のご案内です。
2025年7月後半のテーマは「フレイル予防における食生活について(2)」です。

まつばらホームクリニック『ラジオ在宅NOW』

フレイル予防における食生活について(2)

進行:田中ヒロコさん 回答者:松原清二 理事長

田中広子

松原先生、本日もどうぞよろしくお願いします。

松原清二

よろしくお願いします。今回は、長寿の人たちを参考にどういった食事をしたら自分たちが長生きして、生き生きとしていけるかという話をします。前回も似たような話したんですけど。

田中広子

食事大切ってことですよね。

松原清二

ただ具体的に、例えばどういったものを食べると長寿につながっているかというような話をします。実はですね、古い話になるんですけど、沖縄県の食事って長寿に関係するというふうに言われています。

田中広子

でも、昔から沖縄の人は長生きって聞いたことありますよね。

松原清二

そうですよね。僕も沖縄料理めちゃくちゃ好きで。

田中広子

気候とかじゃなくて、料理ってことなんですかね?

松原清二

昔は暑かったからなぁ。沖縄県ってですね、1990年代の日本、一般的な日本人の10万人あたりの死亡率っていうのが大体男性が747.9で沖縄県の方は691.5。少なかったんですよね。具体的に肉とかあと豆とか緑黄色野菜、塩という観点で見てみると、平均的な日本人の場合、肉は大体74.1g。沖縄の人は86.5g。やっぱり肉を多めにとってたんですね。

松原清二

豆に関しても平均的な日本人の場合70.7g。沖縄は90.5グラムと豆も多い。緑黄色野菜も平均的な日本人の場合72.8。沖縄県では106.9。ということで野菜もたくさんとっている。塩に関してはもともと日本人に塩を多く摂るんですけど、これ結構不思議だなと思って沖縄って結構海に囲まれてて、日本列島と比べると限られた地域で囲まれてるんですけど、塩はあまりとってないですよね。

田中広子

本当ですね。

松原清二

平均的な日本人が12.1グラムで、沖縄県人が10.4グラムということでこういうような食生活をしていたら健康には良いんじゃないかというような結果が出てます。それからですね、2000年、10年後の日本人平均で見てみると10万人の死亡率は大きな大差なくなってきています。

松原清二

男性が634.2。沖縄が632.8と。結局これは食生活、健康思考が高くなってきたからなんじゃないかなというふうに思っているんですが、前と比べると肉が平均的な日本人の場合74.1から77.5。マメ類が70.7から72.5。緑黄色野菜も72が87。比較的野菜を摂っているかなというふうに思っています。ただ沖縄県の人っていうのは肉を圧倒的に食べますね。

田中広子

そうですね。

松原清二

肉が100.3。あとは緑黄色野菜も圧倒的に食べて97.3。塩分はむしろ減って9.6ということなので、基本は肉をしっかり食べて野菜も食べ、塩分を控えめにしているというふうにやるのが健康長寿につながっているのかなというような結果です。

田中広子

お肉とかって意外とダメなのかなと思ったら結構大切なんですね。

松原清二

めちゃくちゃ大切ですね。やっぱり健康なご年配の人を見ると、この前新宿伊勢丹に行ってステーキ食べたとかとんかつ食べたって90歳過ぎの人が言ってて。ちょうど真夏の暑い時期で聞いてて、ちょっと僕胃もたれしちゃうんですけどみたいな(笑)

田中広子

でも食べたいから食べるんですよね。すごいですよね。

松原清二

ですから比較的ご高齢で元気な人って肉好きですよ。めちゃくちゃ好き。

田中広子

そうなんだ。エネルギーとか、筋肉とかにもいいですかね?

松原清二

基本的にはタンパク質そのものですよね、筋肉に効きます。

田中広子

そうかぁ。

松原清二

炭水化物がだいたい全カロリーの58%で、タンパク質が15%。脂質27%というふうになっていますが、これが体にいいと言われている地中海食とか、あとアメリカの高血圧に対しての食事の成分と非常に似ているということなので、近代の沖縄食そのものは非常に優れものであるというような結果が出ていますね。でも自然にこういう風にできちゃっている文化っていうのがすごいなって思います。

田中広子

そうですよね。それって長年のってことですもんね。

松原清二

そうなんでしょうね。僕も沖縄料理大好きでソーキそばとか本当にめちゃくちゃ好きですね。あとジーマーミ豆腐。

田中広子

あージーマーミ豆腐って固いやつですか?それともちょっと匂いがあるやつですか?

松原清二

ピーナッツ豆腐ですよね。あれは、もうあったらすぐに買い物かごに入れちゃいます(笑)

田中広子

なかなかでも見かけないんですよね。

松原清二

この前に2個買ったんだよね、大好きすぎて。そしたらさ、1個存在は忘れちゃって賞味期限過ぎちゃって。

田中広子

ありますよね、あるある。

松原清二

それを見た自分が本当に嫌になった(笑)

田中広子

でも賞味期限だから食べられたんじゃないですか?

松原清二

一応人に指導している立場だからそういうわけにいかないだろうって(笑)

田中広子

でも本当に家族に食べられないように冷蔵庫の奥に入れたものが大体切れてたりします。

松原清二

そうなのよ。ちょうどその時調味料を探してたのよ。冷蔵庫の奥に指を入れたら、あ!

田中広子

わかります(笑)

松原清二

見たら、何これ2週間過ぎてんじゃん。

田中広子

2週間か1日だったらまだしも(笑)

松原清二

もうね、あれは本当に悲しかった。

田中広子

先生もやっぱり私たちと同じことやって生きてるんですね、安心します(笑)

松原清二

全然ね。一応料理を妻が家族に気づかって色々やってくれるので、全面的に任せるから、そうするとジーマーミ豆腐、初めは買った当日とかに出るけどいずれ出てくるだろうというふうに思いながら数日過ぎると、当然のごとく記憶の彼方に消えていくわけじゃないですか。記憶に戻ってきた時の悔やしさが(笑)

田中広子

日々そんな感じですね。

松原清二

ということで沖縄料理は僕それくらい大好きなので長生きできたらいいなというふうには思ってます。

田中広子

本当です。

松原清二

実はこれだけ料理の話をしているので、こういったタンパク質を多めに取った方がいいですよとか、割合としては炭水化物は大体半分で、脂質は3割弱、タンパク質は15%というような話はしても、実際問題、料理をするということ、あとは買い物と食事とかどれくらいご年配の人に負担をかけちゃっているのかということも考えた方がいいかなというふうに思います。要は料理そのものが辿り着くまで何が障害なのかというのはちょっと考えたほうがいいかなというふうに思います。

松原清二

見てみるとですね、女性の場合なんですけれども、ご年齢が上になればなるほど、買い物とか、あとはその料理そのものが億劫になる方が多い。なのでこういったケースの場合は、デイサービスとかで料理をみんなで作るとか教えるとか、そういうような形でやっていけば自分で栄養をも摂っていけるし、また楽しさも回復できるんじゃないかなというふうに思います。

田中広子

そうですね。おっしゃる通り、みんなで料理って良いですね。

松原清二

一人だとちょっときついかなと思います。あと食料品そのものの調達がどうしてもその店舗までの距離が高齢になると動くのが怠くなったり、手段がなかったりするということが問題になってくることが多いみたいです。

松原清二

なので最近はある程度のご年齢の方でもスマートフォンとかで、色々オーダーしてアマゾンみたいに届けてもらうこともできるけど、ただ正直生鮮食品とかになると結構勇気いますよね。

田中広子

世代的に、私もその世代なんですけど、見たいっていうのがあるんですよ。

松原清二

それは僕もそうなんですよね。

田中広子

見て選ばないと。

松原清二

あとなんていうか楽しみ?だからやっぱり男性よりも女性の方が実は多いんだけど、リハビリの目標として買い物に行けるようにしましょう。買い物に実際行くと今まで歩けなかった人が歩けちゃったりもしていたりするので。だから目で楽しんでっていうのがすごく重要。

田中広子

そうですよね。スーパーでよくお年寄りに「この豆腐とこの豆腐どっちがいいかしら」とか声かけていただいたりとか「私はこっち買ってますよ」とかコミュニケーションの場にもなるし。

松原清二

地域とかでたまにあるのが、バスって言うかワゴン?ワゴン販売で色々持って来てその地域、団地とかに車を持っていって色々選んでもらう。それを結構楽しみにしている人っていうのはやっぱりいるので、そういうのを周知したりすることも大切なのかな。

松原清二

仮に車椅子とかになったとしてもね、そういう楽しみとかはコミュニティとして提供できるようにした方がみんなが住みやすい街にはなるんじゃないかなというふうには思います。

田中広子

おっしゃる通りだと思います。

松原清二

食を介してそんな考察をしてみました。

(音声でお聞きになる方は下記のラジオを聴取ください)
icon-external-linkフレイル予防について(2) 2025年7月17日・24日・31日(土)の放送
icon-external-link『ラジオ在宅NOW』FM西東京 ラジオライブラリー

この番組は、当院の院長 松原清二が日頃医療の現場で感じることを話し、在宅医療に対しての理解をより深めて頂く番組となります。第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします。

 icon-microphone 放送日

2025年7月17日・24日・31日(土)放送分 | FM西東京 84.2MHz
まつばらホームクリニック『ラジオ在宅NOW』

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