腹水について考える(在宅診療NOW 2024年6月)

腹水について考える(在宅診療NOW 2024年6月)

がんや肝硬変などが進んでくると、お腹が張って痛がったり、腹水そのものが横隔膜を押し上げるため、苦しがったりする方がいます。

基本は薬を使って、尿として出し、腹水の改善に努めますが、なかなか改善しない方が実際は多いです。

そこで症状改善には、お腹に超音波を当てながら直接針を刺し、そこから水を抜くという腹水穿刺を行います。この処置の良いところは500㍉リットルほど腹水を抜くと症状が速やかに改善することです。

まつばらホームクリニック院長 松原清二
理事長 松原 清二

ただ、この方法だと、腹水に含まれる体の中のアルブミンという物質も一緒に出て行ってしまいます。このアルブミンという物質は、特に血液中にある場合は血管内に水分を引き留める作用がありますが、少なくなってくると血管から漏れ出てきて手足のむくみになったり、

腹水そのものがひどくなったりします。腹水を抜くと、一時的に患者さんの症状は良くなるけれども、アルブミンが抜けてしまうため、腹水穿刺をする間隔が短くなり、患者さんも弱ってしまうなと日頃から思っていました。

そこで最近始めてみたのが、一度抜いた腹水を濾過して、アルブミンを濾過精製し、再度体内に戻すという腹水濾過濃縮再静注法です。この処置が患者さんの日常生活に福音をもたらしてくれたらと思っています。

在宅医療相談外来の設置

訪問診療などの現場や講演会などで、「在宅医療ってどういうものなの? お願いしたいのだけど、どこに相談したら良いんだろう?」など、さまざまな声を頂きます。そこで、予約制ですが、在宅医療相談外来を設けることにしました。在宅医療についてさまざまなご相談に対応していきますので、気兼ねなくご予約ください。

タウン通信 まつばらホームクリニック

PDF版でご覧いただく方はこちら

腹水について考える(在宅診療NOW 2024年6月)

腹水について考える(在宅診療NOW 2024年6月)

検索

クリニック概要

医療法人社団 颯凌会
まつばらホームクリニック


〒202-0012
東京都西東京市東町4-14-18 かえでビル2FB
TEL:042-439-1250
FAX:042-439-1251

●お電話受付時間
AM9:00~PM6:00

●主な訪問地域
西東京市、練馬区の一部、新座市南部、東久留米市の一部、武蔵野市の一部


まつばらホームクリニックの診療地域
訪問地域詳しくはコチラ

当院の紹介動画

ブログ カテゴリー

  1. めざましテレビ

    2024.06.10

    フジテレビ「めざましテレビ」熱中症対策

  2. 認知症の母を一人で支える~在宅診療NOW

    2024.01.12

    認知症の母を一人で支える~在宅診療NOW

  3. 「ALS 家で自分らしく生きるには」まつばらホームクリニックの在宅診療NOW

    2023.09.20

    「ALS 家で自分らしく生きるには」まつばらホームクリニ…

  1. 「40度近くまで上がるところも…」3連休は“危険な暑さ” 熱中症に要注意【Nスタ解説】

    2023.07.18

    「40度近くまで上がるところも…」3連休は“危険な暑さ”…

  2. まつばらホームクリニック『ラジオ在宅NOW』

    2023.05.26

    西東京市のタウン通信より『在宅診療の今』

  3. news zero(日本テレビ)より、熱中症対策について松原先生(医師)への取材

    2022.07.26

    news zero(日本テレビ)より、熱中症対策について…

TAG